起源
ブタ腎臓(ブタ腎臓より本酵素遺伝子をクローニングし、大腸菌で発現させたもの※1)
反応
● N-アセチルグルコサミンN-アセチルマンノサミン
● レニンと結合してレニン活性を阻害する。※1-※2
形状
凍結乾燥物
比活性
30 units/mg 以上(タンパク質1 mg当りの国際単位)
単位の定義
pH7.4、37℃において1分間に基質N-アセチルマンノサミン1 μmolをN-アセチルグルコサミンにエピメリ化するのに要する酵素量を1 unitとする。
保存方法
-20℃以下で保存すれば、12ヶ月間活性の低下は殆ど認められない。また、20 mMリン酸緩衝液(pH7.2)-5%(w/v)サッカロース溶液中でも、-20℃以下で12ヶ月以上安定に保存できる。
一般的性質
分子量 | 93,000 Da (46,600 Daの2量体) |
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至適pH | 6.8 |
至適温度 | 47℃ |
pH安定性 | 6.0~8.0 |
熱安定性 | 37℃以下 |
活性化因子 | 4 mM ATP及び10 mM塩化マグネシウムを添加することにより、活性は約20倍上昇する。 |
基質特異性 | N-アセチルグルコサミン及びN-アセチルマンノサミン |
Km値 | 7.4 μM(N-アセチルグルコサミン) 6.3 μM(N-アセチルマンノサミン) 0.18 μM(ATP) |
活性測定法
40μlの0.1 M N-アセチルマンノサミン、4μlの0.1 M ATP、10μlの0.1 M塩化マグネシウム及び10μlの1 Mトリス-塩酸緩衝液(pH7.4)の溶液に36μlの酵素液を加えて、37℃で30分間反応後、100℃で3分間処理により反応を停止する。反応液中に生成したN-アセチルグルコサミンは、1-フェニル-3-メチル-5-ピラゾロンによるラベル化※3の後、以下の条件で高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で定量する。なお、酵素の希釈は0.1%ウシ血清アルブミン、1 mM EDTA及び0.02% 2-メルカプトエタノールを含んだ20 mMリン酸緩衝液(pH7.2)を用いる。
カラム | Cosmosil 5C18-AR (4.5 mm ID×150 mm) |
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移動相 | 50 mMリン酸緩衝液 (pH7.0):アセトニトリル (81:19) |
流 速 | 1 ml/min |
検 出 | 245 nm |
文献
- ※1. I. Maru, Y. Ohta, K. Murata and Y. Tsukada, J. Biol. Chem., 271, 16294 (1996)
- ※2. S. Takahashi, T. Ohsawa, R. Miura and Y. Miyake, J. Biochem., 93, 265 (1983)
- ※3. S. Honda, E. Akao, S. Suzuki, M. Okuda, K. Kakehi and J. Nakamura, Anal. Chem., 180, 351 (1989)
包装単位
1 unit, 5 units